えむと、メモランダム

読んだ本と出来事あれこれ

読書-学芸・ノンフィクション

『生き物の死にざま』を読みました

2019年46冊目の読書レポートは、『生き物の死にざま』(著 稲垣栄洋/草思社 初版2019年7月15日)。書店で目にして、手に取りました。 本書は、私たちの知らないところで日々繰り返されている、生き物たちの生と死を描いたエッセイ。 セミ、カ…

『ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ』を読みました

2019年40冊目の読書レポートは、『ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ』(著 島泰三/講談社選書メチエ 初版2019年7月10日)。書店で目にして手に取りました。 本書は、動物学者の著者が、人間と犬の特別な関係から、言葉、心、文明の成り立ち…

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』を読みました

2019年38冊目の読書レポートは、『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(著 ブレイディみかこ/新潮社 初版2019年6月20日)。大きな反響を呼んでいるということを知り、買い求めました。 著者のブレイディみかこさんは、音楽好きで(…

『喪失学「ロス後」をどう生きるか?』を読みました

2019年37冊目の読書レポートは、『喪失学「ロス後」をどう生きるか?』(著 坂口幸弘/光文社新書 初版2019年6月30日)。書店で目にして手に取りました。 わが家で飼っているマルチーズは今年で10歳。大切な家族の一員です。ただし、まだまだ…

『フォト・ドキュメンタリー 朝鮮に渡った「日本人妻」―60年の記憶』を読みました

2019年36冊目の読書レポートは、『フォト・ドキュメンタリー 朝鮮に渡った「日本人妻」―60年の記憶』(著 林典子/岩波新書 初版2019年6月20日)。書店で目にして手に取りました。 著者はフォトジャーナリスト。2013年から18年にかけて…

『安楽死を遂げた日本人』を読みました

2019年35冊目の読書レポートは、『安楽死を遂げた日本人』(著 宮下洋一/小学館 初版2019年6月10日)。書店で目にして手に取りました。 著者はスペインを拠点に活動するジャーナリスト。欧米各国の安楽死事情を取材して上梓した『安楽死を遂げ…

『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』を読みました

2019年31冊目の読書レポートは、『選べなかった命 出生前診断の誤診で生まれた子』(著 河合香織/文藝春秋 初版2018年10月15日)。発刊してすぐに大きな反響を呼んだことは知っていましたが、読まずじまい。先頃、第50回大宅壮一ノンフィク…

『なぜ人は騙されるのか 詭弁から詐欺までの心理学』を読みました

2019年29冊目の読書レポートは、『なぜ人は騙されるのか 詭弁から詐欺までの心理学』(著 岡本真一郎/中公新書 初版2019年5月25日)。書店で目にして手に取りました。 本書は、社会心理学の専門家である著者が、人の行動や考え方に影響を与え…

『脳はなにげに不公平』を読みました

2019年27冊目の読書レポートは、『脳はなにげに不公平』(著 池谷裕二/朝日文庫 奥付初版2019年5月30日)。書店で目にして手に取りました。 本書は、「週刊朝日」の連載エッセイをまとめた単行本の文庫版。最新の科学論文をもとに、脳科学に関…

『平成テレビジョン・スタディーズ』を読みました

2019年26冊目の読書レポートは、『平成テレビジョン・スタディーズ』(著 太田省一/青土社 初版2019年5月8日)。書店で目にして手に取りました。 著者は社会学者で文筆家。略歴によれば、研究と著述のメインテーマは「テレビと戦後日本社会の関…

『「雪風」に乗った少年 十五歳で出征した「海軍特別年少兵」』を読みました

2019年24冊目の読書レポートは、『「雪風」に乗った少年 十五歳で出征した「海軍特別年少兵」』(著 西崎信夫/編 小川万海子/藤原書店 初版2019年2月10日)。書店で「海軍特別年少兵」の文字が目にとまり、買い求めました。 本書によれば、「…

『世界の核被災地で起きたこと』を読みました

2019年23冊目の読書レポートは、『世界の核被災地で起きたこと』(著 フレッド・ピアス/訳 多賀谷正子 黒河星子 芝瑞紀/原書房 初版2019年2月27日)。書店で目にして、手に取りました。 東日本大震災後に起きた福島第一原発事故は、地域住民…

『世界のすごいお葬式』を読みました

2019年16冊目の読書レポートは、『世界のすごいお葬式』(著 ケイトリン・ドーティ 訳 池田真紀子/新潮社 初版2019年2月25日)。SNSのつぶやきで本書のことを知り、手に取りました。 著者はロサンゼルス在住の女性。大学で中世史を学んだ後…

『アフター1964 東京オリンピック』を読みました

2019年15冊目の読書レポートは、『アフター1964 東京オリンピック』(著 カルロス矢吹/サイゾー 初版2019年1月23日)。書店で目にして手に取りました。表紙カバーのユニフォームの色が鮮やかで目を引きます。 前回の東京オリンピック(6…

『〈いのち〉とがん 患者となって考えたこと』を読みました

2019年13冊目の読書レポートは、『〈いのち〉とがん 患者となって考えたこと』(著 坂井律子/岩波新書 初版2019年2月20日)。本書を取り上げた新聞記事が目にとまり買い求めました。 著者の坂井さんは、NHKで教育、福祉、医療をテーマとし…

『「承認欲求」の呪縛』を読みました

2019年12冊目の読書レポートは、『「承認欲求」の呪縛』(著 太田 肇/新潮新書 初版2019年2月20日)。書店で目にして手に取りました。 「承認欲求」というのは、他人から認められたい、自分が価値ある存在だと認めたい欲求のこと。本来は正常…

『生き残る判断 生き残れない行動 災害・テロ・事故、極限状況下で心と体に何が起こるのか』を読みました

2019年9冊目の読書レポートは、『生き残る判断 生き残れない行動 災害・テロ・事故、極限状況下で心と体に何が起こるのか』(著 アマンダ・リプリー/訳 岡 真知子/ちくま文庫 初版2019年1月10日)。2009年に光文社から刊行された単行本の…

『ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけたつまらなくない未来』を読みました

2019年5冊目の読書レポートは、『ブロックチェーン、AIで先を行くエストニアで見つけたつまらなくない未来』(著 小島健志/監修 孫泰蔵/ダイヤモンド社 初版2018年12月19日)です。書評サイト『HONZ』で知って手に取りました。 本書に…

『(あまり)病気をしない暮らし』を読みました

2018年84冊目の読了は、『(あまり)病気をしない暮らし』(著 仲野徹/晶文社 初版2018年12月10日)です。書店で目にして手に取りました。 昨年秋に、仲野先生の前著『こわいもの知らずの病理学講義』を読みました。内容もさることながら、大…

『すべての医療は「不確実」である』を読みました

2018年80冊目の読了は、『すべての医療は「不確実」である』(著 康永秀生/NHK出版新書 初版2018年11月10日)です。書店で目にして手に取りました。 “エビデンス”という言葉をよく見聞きします。“科学的根拠”を意味しますが、本書によると…

『さいはての中国』を読みました

2018年76冊目の読了は、『さいはての中国』(著 安田峰俊/小学館新書 初版2018年10月8日)です。書店で目にして手に取りました。 政治、経済の問題から市民生活に関係するものまで、中国のニュースが流れない日はなく、中国人旅行者とおぼしき…

『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』を読みました

2018年75冊目の読了は、『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(著 國友公司/彩図社 初版平成30年10月23日)です。書店で目にして手に取りました。 「ドヤ」は日雇い労働者が寝泊まりする簡易宿泊所のことで、「宿(ヤド)」が転じて出来た言葉だ…

『サカナとヤクザ 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』を読みました

2018年73冊目の読了は、『サカナとヤクザ 暴力団の巨大資金源「密漁ビジネス」を追う』(著 鈴木智彦/小学館 初版2018年10月16日)です。書店で目にして手に取りました。 アワビ、ウニ、カニ、ウナギ。どれも高級食材で日常的に口にすること…

『凶暴老人 認知科学が解明する「老い」の正体』を読みました

2018年71冊目の読了は、『凶暴老人 認知科学が解明する「老い」の正体』(著 川合伸幸 /小学館新書 初版2018年10月8日)です。書店で目にして手に取りました。 最近、商店や駅などで暴言を吐いたり、食ってかかったりする“キレる高齢者”が目に…

『紛争地の看護師』を読みました

2018年68冊目の読了は、『紛争地の看護師』(著 白川優子/小学館 初版2018年7月11日)です。新聞の書評で知って手に取りました。 「国境なき医師団」は、紛争地などで医療・人道援助を行っている国際NGO。現在世界37カ所に事務局を設置し…

『死を生きた人びと 訪問診療医と355人の患者』を読みました

2018年63冊目の読了は、『死を生きた人びと 訪問診療医と355人の患者』(著 小堀鷗一郎/みすず書房 初版2018年5月1日)です。 今年6月、NHKのBSで「在宅死 “死に際の医療”200日の記録」というドキュメンタリー番組が放送されました…

『日航機123便墜落 最後の証言』を読みました

2018年57冊目の読了は、『日航機123便墜落 最後の証言』(著 堀越豊裕/平凡社新書 初版2018年7月13日)。書店で目にして、手に取りました。 日航機墜落事故から今年で33年。時間は随分経ってしまいましたが、乗員・乗客520名もの方が…

『戦後ゼロ年 東京ブラックホール』を読みました

2018年55冊目の読了は、『戦後ゼロ年 東京ブラックホール』(著 貴志謙介/NHK出版 初版2018年6月30日)。書店で目にして手に取りました。 本書は、昨年8月にTV放送されたNHKスペシャル『戦後ゼロ年 東京ブラックホール 1945-19…

『とんでもない死に方の科学-もし●●したら、あなたはこう死ぬ』を読みました

2018年50冊目の読了は、『とんでもない死に方の科学-もし●●したら、あなたはこう死ぬ』(著 コーディー・キャシディー/ポール・ドハティー 訳 梶山あゆみ/河出書房新社 初版2018年6月20日)。書評サイト「HONZ」で知って手に取りました…

『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』を読みました

2018年44冊目の読了は、『軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』(松本 創/東洋経済新報社 初版2018年4月19日)。書店で目にして、手に取りました。 自分の記憶に残る大きな事件・事故はいくつかありますが、2005年4月に起きた…