えむと、メモランダム

読み散らした本と出来事あれこれ

『「本をつくる」という仕事』を読みました

「本をつくる」という仕事 (単行本)

今年38冊目の読了は、『「本をつくる」という仕事』(稲泉連/筑摩書房 初版2017年1月25日)です。書店でたまたま見かけて手に取りました。

本書は、筑摩書房のPR誌「ちくま」の連載をもとにしたもので、著者の取材を通し、活字書体の開発者、製本職人、活版印刷職人、校閲者、製紙会社技術者、装丁家、版権エージェントといった、本づくりに関係する人たちの仕事と人生が丹念に描かれています。

出版社で仕事しているので、まったく知らない世界の話ではないのですが、そうであったとしても、紹介される方々の自分の仕事への思いやプライドは心に響くものがあります。出版は著者と編集者だけで出来るものでなく、こういった方々に支えられて成り立っていることを改めて思い知らされました。

電子書籍は出版の世界に大きな影響を与え、出版不況といわれるなか電子書籍への期待も膨らみ、実際にコミックや雑誌では大きなウエイトを占めるようになりました。しかし、本書を読んで、書体の印象、紙の色や手触り、個性的な装丁など、出版社は紙の本の特質にこだわり、もっと紙の本の良さを読者に伝えていくべきではないかと思いました。

読後感(よかった)