えむと、メモランダム

読んだ本と出来事あれこれ

荻窪の本屋さんTitleのトークイベントに行ってきました

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荻窪の本屋さんTitleで行われた、河野通和さんと店主の辻山さんのトークイベントに行ってきました。

トークイベントは、辻山さんの問いかけに河野さんが答える形で進みました。
休刊になってしまった「考える人」のこと、本に対する思い、そしてこれからのことなど、興味の尽きない話が続き、時間があっと言う間に経ってしまいました。
河野さんはひとつひとつの質問に対しよく考え、丁寧に答えられていて、誠実な人柄をうかがい知ることができました。ただ、「考える人」の休刊は、ご自身にとってもまったく突然だったようで、少し残念そうな様子だったのが印象的でした。

イベントの終盤、辻山さんが、これからは「消費する本」ではなく「残っていく本」が大切だと言っていました。出版社としては、食べていくためには「消費する本」も作らなくてはいけません。しかしそればかりだと、本の読者はますます減っていくことでしょう。出版業界が、河野さんが言うような、規模は小さいけど宝物のような存在になるために、宝物にふさわしい「残っていく本」をどう作っていくのか、出版社には重い課題が突きつけられていると思いました。