えむと、メモランダム

読み散らした本と出来事あれこれ

『今そこにあるバブル』を読みました。

今そこにあるバブル (日経プレミアシリーズ)

今年71冊目の読了は、『今そこにあるバブル』(滝田洋一/日経プレミアシリーズ 初版2017年8月8日)です。書店で目にして、手にとりました。

本書は、日本経済新聞の編集委員である著者が、東京や大阪の街角の様子などから日本の「バブルめいた現象」の一端を紹介したうえで、投資マネーの流れ、各国の金融政策、過去に起きたバブルの実相などをコンパクトに解説し、さらに日本経済のゆくえについて著者の思うところを論じたものです。

専門書のような難しさはないのですが、私自身経済の話はあまり得意でなく、経済用語の知識も浅いので本書を読みこなしたとはとてもいえません。それでも、ビットコイン取引、タワーマンション投資、訪日客人気による地価上昇といった「バブルめいた現象」の背後にあるものや、バブルを糸口とした世界経済の情勢といったものを知ることができました。行き場を求めて動きまわるマネーの奔流は、そもそも道具に過ぎなかったお金が、今や私たちを翻弄し、軋轢をうみ、手に負えないものになってしまったことを、今さらながら実感させます。

著者は、潤沢なマネーが課題解決型のビジネスに流れていかないと、日本はまた金融資産バブルが膨らんで崩壊するというコースをたどり、その結果は80年代のバブル崩壊より深刻になりかねないと警告しています。
ビットコインも不動産投資も、自分にとってはまったく縁のない世界の話で、「バブルめいた現象」が「バブル」になったとしても、前のバブルのときと同様、多少景気の良さは感じることはあっても直接恩恵を受けるようなことはないでしょう。ただ、その崩壊で私たちの生活に傷がつくようなことだけは、あってほしくありません。
具体的にどうすればマネーが課題解決型のビジネスに流れていくのか、私たちにはどうすることもできないのでしょうが、誤った選択が行われないことを願うばかりです。

読後感(考えさせられた)