えむと、メモランダム

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『生誕100年 ユージン・スミス写真展』

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東京都写真美術館で開催中の『生誕100年 ユージン・スミス写真展』へ行ってきました。

ユージン・スミスは20世紀を代表するフォトジャーナリストの一人です。個人的には、有名な『入浴する智子と母』など水俣病を撮った写真家くらいの認識しかなかったのですが、どんな写真を撮るのか興味があり訪れました。

本展ではユージン・スミスの生誕100年を回顧し、150点の作品が14のカテゴリー(1.初期作品 2.太平洋戦争 3.カントリー・ドクター 4.イギリス 5.スペインの村 6.助産師モード 7.科学の君臨 8.季節労働者 9.慈悲の人 10.ピッツバーク 11.ロフトの暮らし 12.日立 13.水俣 14.その他)に分けて展示されています。

ユージン・スミスの作品の特徴は「黒と白のコントラストの美しさ」だそうです。写真を見る目があるわけではないので、その意味を本当に理解するのは難しいのですが、それでも初めて見る作品の数々は印象に残るものばかり。なかでも、本展のテーマ写真でもある「楽園のあゆみ」を太平洋戦争の写真の後に見たときは、安堵感のような温かいものを感じ、また「カントリー・ドクター」「スペインの村」「助産師モード」といったフォト・エッセーは、写真の中から生きている人間の息遣いが聞こえてくるようで、強く心がひきつけられました。

ユージン・スミスは、「写真はせいぜい小さな声にすぎないが、ときたま―ほんのときたま― 一枚の写真、あるいは、ひと組の写真がわれわれの意識を呼び覚すことができる」と語っています。意識が呼び覚まされたかどうかわかりませんが、一枚の写真の持つ強さ・大きさを実感したことは間違いありません。
ミュージアム・ショップで写真集を買って、帰宅の途につきました。

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