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福井健策先生登壇 CRIC月例著作権研究会

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著作権情報センター(CRIC)主催の月例著作権研究会があり、出席しました。

今月の講師は骨董通り法律事務所の福井健策先生。演題は「デジタルアーカイブと不明著作権・肖像権・所有権」。福井先生ならではのテーマですが、会場は満員御礼という感じで、相変わらずの人気でした。

デジタルアーカイブ活動の動き、大きな課題である権利処理問題に対するアプローチ、そして今後の展望といった内容でしたが、いつもながら福井先生の話はとても明快。ユーモアを交えたTEDトークのような講演は、聴く人の期待を裏切りません。あっという間の2時間でした。

私のいる出版社でも、著作権をはじめ権利処理の問題は常について回ります。特に昨今は、今日話があった「肖像権」に今まで以上に配慮が求められるようになっているため、福井先生が示された「肖像権の判断要素」は大変参考になるものでした。とてもいい“おみやげ”です。

それにしても、著作権の保護期間の延長が現実のものになり、「貴重な文化的資産を多くの人が自由に使う」ということがますます難しくなってしまったことは、残念でなりません。