えむと、メモランダム

読み散らした本と出来事あれこれ

『日本百銘菓』を読みました

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2018年54冊目の読了は、『日本百銘菓』(著 中尾隆之/NHK出版新書 初版2018年7月10日)。カバーの羊羹の写真にひかれて、思わず手に取りました。

著者は旅行作家。40年にわたり5000種ほどの銘菓を味わい、TV番組「TVチャンピオン」(テレビ東京)の「全国お土産銘菓通選手権」に優勝したこともあるそうです。

本書は、これまで著者が味わった銘菓の中から「これぞ銘菓」だとする100種を厳選し、8つのジャンルー「死ぬまでに食べたい絶品銘菓」、「原点を伝える逸品銘菓」、「迷わず選びたい出張土産」、「歴史・風土が生きる伝統銘菓」、「知る人ぞ知る実力派銘菓」、「和洋折衷が楽しい新感覚銘菓」、「唯一無二のユニーク銘菓」、「本当は教えたくない我が偏愛銘菓」ーに分けてカラー写真とともに紹介したものです。

紹介されている銘菓の多くは、著者が実際にお店を訪ね、取材と名乗らず買い求めたもの。私にとっては知らないお菓子ばかりでしたが、写真を見ながら銘菓の歴史や製法を読んでいると、食べてみたいという気持ちがどんどん湧いてきました。

また、「温泉饅頭が全国の温泉地に広がったのは昭和天皇がきっかけ」、「煎餅づくりは空海(弘法大師)が伝えた」、「草加煎餅はもともと塩煎餅だった」、「鳩サブレーが売れ出したきっかけは"離乳期の幼児食に最適”という新聞記事」。銘菓にまつわるエピソードや著者のうんちくは面白く、本書は読み物としても楽しむことができます。

本書を読むと、伝統の味を守っていこうという老舗の思いや、地元の人たちの銘菓に対する愛情もよく伝わってきます。その土地その土地で、これだけのお菓子が長年にわたって作られているというのは、よく考えるとすごいことです。「和食」はユネスコの無形文化遺産に登録されましたが、「和菓子」の文化も同じくらいの価値があると思いました。

100種のうち、私が食べたことがあるのは、「花園饅頭」、「京観世」、「博多通りもん」、「もみじまんじゅう」、「阿闍梨餅」、「東京ばな奈」、「萩の月」、「白い恋人」、「をちこち」、「カステラ」、「一六タルト」、「うなぎパイ」、「鳩サブレー」、「ままどおる」、「マルセイバターサンド」のわずか15種。しかも、残念ながら駅やデパートなどで手にはいるものばかりです。

できれば残りの85種類を全部味わいたいところですが、ハードルはかなり高そう。まずは、まだ食べたことがない東京の銘菓を買ってみようと思っています。

読後感(面白かった)