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「NHK音楽祭2018」NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団演奏会

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昨夜は、「NHK音楽祭2018」の第3回のコンサートがあり、10月にあった第2回に続きNHKホールへ出かけました。

演奏は、アラン・ギルバート指揮のNDRエルプフィルハーモニー管弦楽団。ピアノ演奏はアンナ・ヴィニツカヤ。演目は、ワーグナーの『歌劇《ローエングリン》から第1幕への前奏曲』、ラヴェルの『ピアノ協奏曲 ト長調』、そしてブラームスの『交響曲第4番 ホ短調』。

アンコール曲は、アンナ・ヴィニツカヤさんが、ドビュッシーの『亜麻色の髪の乙女』と『ミンストレル』。オーケストラはブラームスの『ハンガリー舞曲第6番』と日本の唱歌『浜辺の歌』のオーケストラバージョンでした。

今回のプログラムのお目当ては、何といってもブラームスの『交響曲第4番』。私の好きな交響曲のひとつです。しかもNDRエルプフィルハーモニー管弦楽団の本拠地になっているドイツ・ハンブルクはブラームスの生誕地。演奏を心待ちにしていましたが、“本場の演奏”は期待に違わぬもの。厚みのある豊かな弦の響きにずっと魅了されていました。

指揮者のアラン・ギルバート氏は、これまでこのオーケストラの首席客演指揮者を務め、来年からは首席指揮者に就任するそうです。初めて目にした、大きく、伸びやかな指揮は印象的で、オーケストラとの一体感はさすがに素晴らしいものがありました。

ちょっと驚いたのは、アンコールで演奏された『浜辺の歌』。日本の聴衆のために選曲したのかもしれませんが、アンコール曲とはいえ、この種のコンサートで日本の唱歌が外国のオーケストラによって演奏されるというのはかなり珍しいでしょう。

ブラームスで高揚していた気分が、最後に思いがけず和らいでしまいましたが、それはそれで、記憶に残るコンサートなりました。