えむと、メモランダム

読み散らした本と出来事あれこれ

神田松之丞 独演会

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昨夜、神田松之丞さんの講談独演会があり、会場の新宿・紀伊國屋ホールへ足を運びました。

松之丞さんはまだ二つ目ですが(来年2月に真打ち昇進するそうです)、新進気鋭の講談師として注目を集め、「今最もチケットが取れない講談師」と言われるほどの人気です。

私自身、講談に関心を持ったことはなく、じっくり聞いたことも、もちろん生で聞いたこともありませんでした。

ところが、しばらく前に「笑点」に出演されていた松之丞さんを見てからというもの、松之丞さんの講談を一度生で聞いてみたいと思いが募るばかり。今回ようやく願いが叶いました。

それにしても、松之丞さんの人気には驚きます。先月この独演会のことを知り、何とかチケットを入手しようと思い、前売り券の発売日に紀伊國屋書店本店のキノチケットカウンターに開店早々出向いたのですが、残っていたのは一番後ろの2席だけでした。

もちろん昨日の客席も満席。さすがに中高年の観客が多いものの、若い方もあちこちで目にして、講談ブームの到来を思わせるようです。

昨日は昼夜公演。夜の部の演目は「天保水滸伝ダイジェスト」ということで、前半は『相撲の啖呵』と『鹿島の棒祭り』、そして予定にはなかった『笹川の花会』の3席。中入り後は『平手の最期』と『三浦屋孫次郎の義侠』の2席が読まれました。

「天保水滸伝」は笹川繁蔵と飯岡助五郎という江戸時代に実在した侠客をモデルにした話ですが、そのストーリーを知っているのは、熱心な講談ファンくらいかもしれません。

しかし、松之丞さんにそんなことは無関係。迫力と情感にあふれ、歯切れのいい読み聞かせに、すぐに物語の世界に引き込まれ、登場人物の姿と印象的な情景が目に浮かんできました。

会場も、前半こそ松之丞さんの“くすぐり”に、笑いが起きることもあったのですが、中入り後、物語が佳境に進むにつれ、松之丞さんの読み聞かせをじっと聞き入り、最後はまさに「寂として声なし」といった感じ。これが松之丞さんの力ということなのでしょう。

講談など縁のないものだと思っていましたが、この独演会でその面白さに気づかされました。またぜひ聞きたいものです。