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「堀正文 70th Anniversary Concert」

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昨日、NHK交響楽団の名誉コンサートマスター 堀正文さんの古希を祝う記念コンサート「堀正文 70th Anniversary Concert」があり、会場のサントリーホールに足を運びました。

堀正文さんは、1979年から実に36年間、NHK交響楽団のコンサートマスターを務めた、まさに“N響の顔”だった方。今回のコンサートは、堀さんの古希をお祝いするために、堀さんに関係する方々の尽力で開催されたそうです。

コンサートに参加したのは、堀さんとゆかりのある演奏家や音楽仲間、堀さんの門下生、N響のメンバーなど、総勢80名以上(門下生の方を含めると恐らく100名以上)。

諏訪内晶子、藤原真理、野平一郎、仲道郁代…。とにかく名だたる演奏家ばかりで、「日本クラシック音楽界より、超豪華メンバーが終結!一期一会の華麗なる宴!」という新聞広告のキャッチフレーズに偽りなし。これほどの人達が一堂に会するのは、滅多にないことでしょう。日本の音楽界で堀さんの存在がいかに大きなものか、よくわかります。

コンサートは午後3時に始まり、三部構成で、室内楽曲、協奏曲、交響曲、ピアノ曲などアンコールを含め28曲が演奏され、終了したのが8時前。途中休憩を2度はさみ、実に5時間のロングコンサートとなりましたが、堀さんはもちろん、どの演奏も聞き応え十分。あっという間に時間過ぎてしまいました。

ちなみに、心に残ったのは第二部で演奏された室内楽の数々。なかでも、シューベルトの「ヴァイオリンと弦楽のためのロンド」、ドヴォルザークの「ピアノ五重奏曲 第1楽章」、メンデルスゾーンの「弦楽八重奏曲 第1楽章」は、名手たちが心行くまで演奏を楽しんでいる感じが印象的でした。

それにしても、ステージの堀さんはどこまでも控えめ。これだけの盛大なコンサートが開かれるのは、実力もさることながら、その人柄があってのことでしょう。

私にとっても忘れられないコンサートとなりました。