えむと、メモランダム

読み散らした本と出来事あれこれ

『どこからが病気なの?』を読みました。

どこからが病気なの? (ちくまプリマー新書)

2020年2冊目の読書レポートは、『どこからが病気なの?』(著 市原 真/ちくまプリマー新書 初版2020年1月10日)。書店で目にして手に取りました。

著者は札幌にある病院の病理医。ツイッターでは「ヤンデル」の名前で、人気を集めています。

私がその名前を知ったのは、昨年6月に『Dr.ヤンデルの病院選び~ヤムリエの作法』(丸善出版)を読んでから。

話はわかりやすく、内容は有益。実際に診断を受けることはありませんが、頼りになるお医者さんとなりました。

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 本書は、そのヤンデル先生が、プリマー新書の読者をイメージしながら(もちろん誰が読んでも構いません)、病気と体のしくみについて教えるもの。

まず、「病気と平気の線引き」を糸口として、病気とは何か、医療とは何かを説明。

さらに腹痛、風邪、がんといった具体的な病気をあげて、その原因やプロセス、対処方法について、お得意の都市防衛や戦争の例え話なども使って解説。

そして病気と気持ちの関係についても、言及しています。

病気の本質は未来予測、「様子を見る」ことも医療のひとつ、人体も病気も「複雑系」、タバコはがんの当たりくじを増やす…。

本書でも、先生の話は明快で、説得力十分。ページをめくるたび何度も「なるほど」と頷いていました。

頭から離れないのは、人体の臓器の耐用年数はもともと50年前後であり、50年以上生きるためには、知恵を絞って体をいたわる(メンテナンスする)必要があるという話。

50歳を過ぎて健康でいるためには、医者や薬、医療機器の助けもありますが、まずは自助努力でメンテナンスすることが求められるのでしょう。

ヤンデル先生の考えによると、複雑系である人体において、体調を崩す一番の原因は、ひとつの何かに偏りすぎてしまうことだそうです。

「偏り」というと、食事を思い浮かべますが、運動不足、睡眠不足、ストレスも偏った生活から生まれるもの。

私くらいの年齢になれば、意識して、バランスのとれた生活を心がけた方がよさそうです。