えむと、メモランダム

読んだ本と出来事あれこれ

パルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』を観劇

渋谷のPARCO劇場で上演中の、パルコ・プロデュース2022『セールスマンの死』を観ました。 『セールスマンの死』は、アメリカの劇作家アーサー・ミラーの代表作のひとつ。日本では1954年に初演され、滝沢修、久米明、仲代達矢、風間杜夫といった…

『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』を読みました。

読後ノート2022年No.11は、『物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国』(著者 黒川祐次/中公新書/初版2002年8月25日) ロシアのウクライナ侵攻が始まって2カ月が経ちますが、停戦の見通しは立たず、市民の犠牲は拡大するばかりで心が痛…

オペラ『魔笛』鑑賞

昨日(16日)、モーツアルトのオペラ『魔笛』を新国立劇場で鑑賞しました。 『魔笛』は数あるオペラの中でも絶大な人気を誇る作品。昨日も客席はたくさんの人で、お子さん連れも見かけました。 今回の公演は、2018年にウイリアム・ケントリッジの演出…

NHK交響楽団「第1954回定期公演」

NHK交響楽団「第1954回定期公演(Aプログラム)」があり、東京芸術劇場に足を運びました。 相次いだコロナのための代演もなく、会場も空席は数えるほど。いつもの定演が戻ったようでした。 今日の指揮は、クリストフ・エッシェンバッハ。プログラム…

『ネットで故人の声を聴け 死にゆく人々の本音』を読みました。

読後ノート2022年No.10は、『ネットで故人の声を聴け 死にゆく人々の本音』(著者 古田雄介/光文社新書/初版2022年3月30日) このブログを始めて5年目になりますが、「自分が死んだらどうなるのか」なんて、考えたこともありません。 本書は…

『東京大空襲の戦後史』を読みました。

読後ノート2022年No.9は、『東京大空襲の戦後史』(著者 栗原俊雄/岩波新書/初版2022年2月18日) 著者は、毎日新聞の新聞記者ですが、日本の戦争責任や戦後賠償に関する著書も数多く執筆しています。 私もこれまで、『遺骨 戦没者三一〇万人の…

『ソ連兵へ差し出された娘たち』を読みました。

読後ノート2022年No.8は、『ソ連兵へ差し出された娘たち』(著者 平井美帆/集英社/初版2022年1月30日/ブックデザイン 鈴木成一デザイン室) 2021年第19回開高健ノンフィクション賞受賞作品です。 本書は、1945年8月、日本の敗戦に…

『ぼくとがんの7年』を読みました。

読後ノート2022年No.7は、『ぼくとがんの7年』(著者 松永正訓/医学書院/初版2021年12月15日/装幀 松田行正+ 杉本聖士) 書評サイト「HONZ」で知って手に取りました。 著者は、小児がんを専門とする小児外科医。「売れない物書き」と…

『物価とは何か』を読みました。

読書ノート2022年No.6は、『物価とは何か』(著者 渡辺 努/講談社選書メチエ/初版2022年1月11日) このところ、食料品など生活に身近な商品の値上げが相次ぎ、ロシアのウクライナ侵攻の影響もあって、さらに拍車がかりそうです。 これで給料も…

コクーン歌舞伎『天日坊』を見物しました。

Bunkamuraシアターコクーンで上演中の、コクーン歌舞伎『天日坊』を見物しました。 コクーン歌舞伎は、古典歌舞伎をまったく新しい演出で演じるもの。 今回の演目『天日坊』は、10年ぶりの再演とのことですが、コクーン歌舞伎を見物するのは初めてで、楽し…

『俳句と人間』を読みました。

読書ノート2022年No.5は、『俳句と人間』(著者 長谷川 櫂/岩波新書/初版2022年1月20日) 俳句や短歌に関係する本を手にするたびに、「自分も作ってみたい」と思うのですが、いつもそこで終わってしまい、なかなか先に進みません。 本書は、月…

『幕末社会』を読みました。

読書ノート2022年No.4は、『幕末社会』(著者 須田 努/岩波新書/初版2022年1月20日) 日本史上、幕末の黒船来航から大政奉還まではまれにみる激動の時代。 有名な歴史的事件が目白押しですが、農民や町人といった民衆が表に出ることはありませ…

『生涯弁護人 事件ファイル1』と『生涯弁護人 事件ファイル2』を読みました。

読書ノート2022年No.3は、『生涯弁護人 事件ファイル1』と『生涯弁護人 事件ファイル2』(著者 弘中惇一郎/講談社/初版2021年11月30日/装幀 アルビレオ) 著者の弘中弁護士は、「無罪請負人」とも呼ばれ、数々の世間の注目を集めた裁判で…

『選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記』を読みました。

読書ノート2022年No2は、『選挙活動、ビラ配りからやってみた。「香川1区」密着日記』(著者 和田靜香/左右社/初版2021年12月27日/装幀 松田行正 杉田聖) 著者の和田さんは、相撲・音楽ライター。昨年上梓した『時給はいつも最低賃金、こ…

NHK交響楽団「第1949回定期公演」

今日は、NHK交響楽団「第1949回定期公演(Cプログラム)」があり、東京芸術劇場に足を運びました。 指揮はジョン・アクセルロッドさん、プログラムは、服部百音さんのヴァイオリンで、ブルッフの『ヴァイオリン協奏曲第1番』と、ブラームスの『交響…

『うつりゆく日本語をよむ ことばが壊れる前に』を読みました。

2022年1回目の読書ノートは、『うつりゆく日本語をよむ ことばが壊れる前に』(著 今野真二/岩波新書/初版2021年12月17日)。書店で目にして手に取りました。 仕事柄、契約書の読み書き、ビジネス文書の作成、メールでの相談対応などがルーテ…

NHK交響楽団「第1948回定期公演」

今日は、NHK交響楽団「第1948回定期公演(Aプログラム)」があり、東京芸術劇場に足を運びました。 ショパンコンクールで2位となった反田恭平さんの出演があるからか,、空席は数えるほど。定演ではまず見ない小学生くらいのお子さんの姿もあり、「…

『サンダーバード55周年シネマコンサート』

昨日、『サンダーバード55周年シネマコンサート~世界の人の命を守る科学と勇気の物語~』があり、会場の東京オペラシティに足を運びました。 私は、NHKで最初に放送された『サンダーバード』をリアルに見た世代。当時はまだ小学生で、TVも白黒でした…

2021年の読書

今年読んだ本は全部で66冊。内訳は単行本31冊、新書29冊、文庫2冊、選書4冊で、ブログに感想を書けたのは36冊でした。 昨年に比べ、5冊多く読みましたが、9月以降時間が取れなくなり、感想の投稿数はブログを始めて以来最低。 ブログを書くこと…

『ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル』を読みました。

2021年36冊目の読書レポートは『ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル』(著 佐藤大介/幻冬舎新書/初版2021年11月25日)。書店で目にして手に取りました。 今月21日、3人の死刑囚に刑が執行されました。2年ぶりとのことですが、本書…

『古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで』を読みました。

2021年35冊目の読書レポートは『古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで』(著 柿沼陽平/中公新書/初版2021年11月25日)。書店で目にして手に取りました。 本書は、中国古代史・経済史・貨幣史の専門家で、早稲田大学文学学術院教…

NHK交響楽団「第1946回定期公演」

昨日、NHK交響楽団「第1946回定期公演(Cプログラム)」があり、東京芸術劇場に足を運びました。 指揮はガエタノ・デスピノーサさん。プログラムは、佐藤晴真さんのチェロで、チャイコフスキーの『ロココ風の主題による変奏曲』と、ムソルグスキー(…

『少女たちの戦争』を読みました。

2021年34冊目の読書レポートは『少女たちの戦争』(編 中央公論新社/初版2021年11月10日)。書店で目にして手に取りました。 もうすぐ、太平洋戦争が始まった12月8日です。今年は開戦から80年の節目の年ですが、今の時代、ピンと来ない…

『澤和樹&蓼沼恵美子 デュオ結成45周年記念演奏会』

昨日、『澤和樹&蓼沼恵美子 デュオ結成45周年記念演奏会』があり、東京文化会館に足を運びました。 澤先生は言わずと知れた東京藝術大学の学長。蓼沼先生は奥様ですが、私の子供が蓼沼先生と少しご縁があり、演奏会のご案内をいただきました。 昨日の演目…

『常識のない喫茶店』を読みました。

2021年33冊目の読書レポートは『常識のない喫茶店』(著 僕のマリ/柏書房/装丁木庭貴信+岩本萌/初版2021年9月25日)。 話題の本ということで手に取りました。ユニークなペンネームが印象的ですが、表紙の装画も目を引きます。 本書は、著者…

『日本のヴィルトゥオーゾたち~東芝グランドコンサート歴代ソリストによるガラ・コンサート~』

昨夜、サントリーホールで『日本のヴィルトゥオーゾたち~東芝グランドコンサート歴代ソリストによるガラ・コンサート~』があり、足を運びました。 この公演は、「東芝グランドコンサート」の出演者で、世界的に活躍している、清水和音(ピアノ)、神尾真由…

『暁の宇品 陸軍船舶司令官のヒロシマ』を読みました。

2021年32冊目の読書レポートは『暁の宇品 陸軍船舶司令官のヒロシマ』(著 堀川惠子/講談社/装幀 岡 孝治/初版2021年7月5日)。 堀川さんの作品を手にしたのは、4年前に読んだ『戦禍に生きた演劇人たち 演出家・八田元夫と「桜隊」の悲劇』…

歌劇『夕鶴』

昨日、東京芸術劇場で歌劇『夕鶴』を鑑賞しました。 『夕鶴』を観たのは生まれて初めて。日本を代表するオペラと言われているので、とても楽しみにしていました。 キャストは、「つう」小林沙羅さん、「与ひょう」与儀巧さん、「運ず」寺田功治さん、「惣ど…

NHK交響楽団「第1940回定期公演」

今日は、NHK交響楽団「第1940回定期公演(Cプログラム)」があり、17日のAプロに続き、東京芸術劇場に足を運びました。 プログラムは、ヘルベルト・ブロムシュテットの指揮で、グリーグの『「ペール・ギュント」組曲第1番』とドヴォルザークの『…

『ごみ収集とまちづくり 清掃の現場から考える地方自治』を読みました。

2021年31冊目の読書レポートは『ごみ収集とまちづくり 清掃の現場から考える地方自治』(著 藤井誠一郎/朝日選書/初版2021年8月25日)。書店で目にして手にとりました。 著者は大学の准教授で、地方自治の専門家ですが、3年前に、著者の前著…