えむと、メモランダム

読んだ本と出来事あれこれ

『ニッポンの本屋』を読みました

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2018年39冊目の読了は、『ニッポンの本屋』(本の雑誌編集部/本の雑誌社 初版2018年5月25日)。書店で目にして手に取りました。

本書は、『本の雑誌』の連載記事「本棚が見たい!」の本屋編をまとめたものです。写真とコラムで構成されているので、“読了”というのはちょっと違うかもしれません。

本書では、全国の本屋さん34店を取り上げて、お店の外観、店内風景、棚の様子、お店が使っているブックカバーのカラー写真とともに、コラムでお店の概要を紹介しています。

本屋さんというと、大体同じようなイメージでとらえがちです。ところが、こうやって写真で見比べると、目を引く外観、工夫された棚や平台、特色ある品揃えなど、人と同様に、お店ごとにさまざまな表情があり、個性もあるあることがよくわかります。

また、ブックカバーはどれも印象的。見ているだけで楽しく、なかには単なるブックカバーとは思えないほどデザイン性の高いものもあり、実際にお店に行って本にかけてもらいたいという気持ちになってきました。

今、本屋さんをとりまく環境は厳しく、全国で閉店が相次いでいます。本書で紹介されているお店の中でも閉店したところが4店ありました。

昔だったら本を買って調べたこともインターネットで事が足りようになった、コンビニやネット書店がお客さんを奪った、電子書籍が普及してきた、そもそも本を読む人(機会)が減っている。原因はいろいろ考えられますが、本屋さんに足を運ぶ人が減っていることは間違いありません。

本は生活必需品ではありませんが、私たちの人生を豊かなものにしてくれます。そう考えると、実際に本に触れることができて、本の内容を確かめられる本屋さんは、多くの人にとって大切な存在なはずであり、それが街から消えていくのは本当に残念です。

自分のできることに限度はありますが、本を買うことで少しでも本屋さんを応援できたらと思っています。

読後感(楽しかった)