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『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』を読みました

胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康 (幻冬舎新書)

2019年22冊目の読書レポートは、『胃腸を最速で強くする 体内の管から考える日本人の健康』(奥田昌子/幻冬舎新書 初版2019年3月30日)。

1年ほど前、奥田先生の『内臓脂肪を最速で落す』(幻冬舎新書)を読みました。その効果かどうか、家にある体組成計では、その後体脂肪率は少し上昇したものの、内臓脂肪レベル(おおまかな数値しかでませんが)は低い数値を維持しています。

本書は、その奥田先生が最新の研究をもとに、今度は胃や腸といった消化管の健康法について書いたものです。

消化管の病気は、今の日本を代表する病気の一つとのことですが、本書では、体に広がる様々な“管”の姿を紹介し、健康の要である消化管のしくみと働きをわかりやすく解説。そして、消化管を傷つける生活習慣や消化管と心の関係を明らかにし、最後に、口と喉、食道、胃、小腸と大腸、肛門をいたわる健康法を紹介しています。

本書でまず驚いたのは、消化管のしくみと働きです。その動きは実によくできていて、「神秘的」ともいえます。不調や狂いが生じないよう日頃から注意し、メンテナンスを怠らないようにするのは、持ち主の大事な務めかもしれません。

管に悪影響を及ぼす生活習慣や健康法については、思いのほか知っていることが多かったのですが、「牛乳は悪酔い防止にはならない」、「腹巻の寝冷え予防効果は限定的」、「腸内環境はヨーグルトより食物繊維で整える」といった話は、初めて知りました。健康情報は時々更新した方が良さそうです。

本書で特に印象に残ったのは心と体の強い結びつき。ストレスとそれに伴う心の疲れは、想像以上に私たちの身体に影響を及ぼしています。食事や生活習慣の見直しはもちろん大切ですが、胃腸の不調には、ストレスを遠ざけ、心の健康を回復するのが、一番効果的だとさえ思えてきました。

ストレスを溜め込まないようにして、交感神経と副交感神経がバランスよく働く生活をおくりたいものです。