えむと、メモランダム

読み散らした本と出来事あれこれ

『他人をバカにしたがる男たち』を読みました

他人をバカにしたがる男たち (日経プレミアシリーズ)

今年87冊目の読了は、『他人をバカにしたがる男たち』(河合薫/日経プレミアシリーズ 初版2017年8月8日)です。書店で目にして手に取りました。

本書は健康社会学者で、TV・ラジオのコメンテータとしても活躍している河合さんが、職場や社会に生息する「ジジイ」(=「自分の保身だけを考える人」「肩書、属性、学歴だけで人を判断する人」)の正体を明らかにし、そうならないための方策として、「SOC=Sense Of Coherence」(首尾一貫感覚)という考え方を指南するものです。

河合さんは、ジジイは男性だけでなく女性の中にもいると言ってはいますが、本書に出てくるジジイの多くはやはり男性です。どこかで見たような残念な人たちが次々に登場し、また耳の痛い話もあって妙に納得させられるのですが、それだけ、世の中にはジジイがあふれているのかもしれません。

本書で紹介しているSOCというのは、「人生であまねく存在する困難や危機に対処し、人生を通じて元気でいられるように作用する人間のポジティブな心理的機能」のこと。わかりやすく言うと「生きてりゃしんどいこともあるよ。それはそれとして、明るくいきようぜ!」というたくましさだそうです。年がら年中、前向きに、明るくというのは正直なところ疲れてしまいますが、思いがけないことや困難に遭遇しても、自分の気持ちと折り合いをつけながら前を向くことの大切さは、よく理解することができます。

河合さんは、ジジイをただ批判しているわけではなく、オジさんオバさんが輝く社会の実現を願っています。「ジジイ化」を決して他人事と思わず、謙虚なまなざしと他人を思いやる心、そして成長し続けたいという気持ちを失わないようにして、いつまでもイイ顔でいたいものだと、本書を読んで改めて思いました。

読後感(面白かった)