六本木ヒルズの森美術館で開催されている『レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル』へ行って来ました。
新聞で本展のことを知り、面白そうなので是非行ってみたいと思っていたのですが、平日に休みが取れたので早速出かけました。平日の午前中なので、会場は学生さんらしきグループ・カップルや初老の方々が大半。私のようなおじさんは数えるほどでした。
レアンドロ・エルリッヒはアルゼンチン出身の国際的な現代アーティスト。視覚的な錯覚や効果音を使って、鑑賞者の常識を揺さぶるような作品を数多く発表しているそうですが、本展では40点を超える作品が展示されています。
観客が参加することで完成する作品はどれも驚きの連続。不思議で楽しい展覧会でしたが、私たちがいかに常識や既成概念にとらわれているか、そして「見えていることだけが現実ではない」ということがよくわかりました。
本展のチケットで展望台にも行けるので、あいにく曇り空でしたが、東京の冬のパノラマを眺め、帰宅の途に。心に残る一日になりました。
<展示作品の一部>


[レアンドロ・エルリッヒ『反射する港』]
ボートが浮かんでいるようですが、水面に映っているように見える反射イメージはボートと同じ素材の立体物です。
[レアンドロ・エルリッヒ『地下鉄』]


[レアンドロ・エルリッヒ『教室』]
部屋には入ると向こうの教室に授業を受けている自分の姿が見えます。右は居合わせた学生さんのグループです。
[レアンドロ・エルリッヒ『隣人』]
[レアンドロ・エルリッヒ『眺め』]
隣のマンションの住人を覗き見ているようです。
[レアンドロ・エルリッヒ『部屋(監視Ⅰ)』]
[レアンドロ・エルリッヒ『失われた庭』]
庭を覗くと、向かいの窓に庭を覗く自分の姿が見えます。
[レアンドロ・エルリッヒ『エレベーター』]
[レアンドロ・エルリッヒ『試着室』]
試着室がひたすら続いているようです。映っているカメラは私のものです。
[レアンドロ・エルリッヒ『黄金の額』]
合わせ鏡に映っているようですが、写真です。
[レアンドロ・エルリッヒ『美容院』]
座った椅子で、鏡に姿が映ったり映らなかったりします。
[レアンドロ・エルリッヒ『建物』]
建物にぶらさがっているようですが、実際は鏡に映し出されているものです。大人気でした。
<展望台のパノラマ>
(東京タワーをのぞむ)
(青山霊園から新宿方面をのぞむ)
<展覧会カタログ>