昨日は「NHK交響楽団定期公演 第1912回(5月Aプログラム)」があり、NHKホールに足を運びました。
指揮はエド・デ・ワールト。プログラムの前半は、ロナルド・ブラウティハムのピアノで、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番『皇帝』。後半は、ジョン・アダムズの『ハルモニーレーレ』。
『皇帝』というと、“壮麗”という言葉が頭に浮かんでいますが、昨日のブラウティハムの演奏は、どちらかというと、柔らかく、堅実で、繊細な印象。派手さはないのですが、それがN響との一体感を一層醸し出していたように感じました。
アンコール曲は、同じくベートーヴェンの『エリーゼのために』。子ども向けというイメージしかありませんでしたが、さすがにプロが弾くと別物。思わず聴き入ります。
プログラム後半の『ハルモニーレーレ』は、1985年初演の現代曲。私自身、今回の公演で初めて聴いたのですが、大編成のオーケストラが波のように起こす“リズム”とともに、溜まっていたエネルギーが爆発するような管と打楽器の響きは強烈。
圧巻の演奏にすっかり魅了されてしまい、現代曲は難解という先入観は吹き飛ばされてしまいました。