今日は、NHK交響楽団「第1948回定期公演(Aプログラム)」があり、東京芸術劇場に足を運びました。
ショパンコンクールで2位となった反田恭平さんの出演があるからか,、空席は数えるほど。定演ではまず見ない小学生くらいのお子さんの姿もあり、「反田人気」は相当なものです。
今日の指揮は原田慶太楼さんで、プログラムの前半は、ショパン/グラズノフ編の『軍隊ポロネーズ』(管弦楽版)、ショパン/ストラヴィンスキー編の『夜想曲』(管弦楽版)と続いたあと、反田さんのピアノで、パデレフスキの『ポーランド幻想曲』。
『ポーランド幻想曲』は初めて聴きましたが、作品をじっくり鑑賞するというより、繊細さと力強さを持ち合わせた反田さんの演奏に、とにかく釘付け。
ひとつひとつの音に圧倒され、演奏が終わると同時に、思わずふーっとため息をついてしまいました。
ショパンコンクールの経験があるとはいえ、堂々とした演奏はとても20代とは思えず、風格さえ感じます。
プログラムの後半は、ストラヴィンスキーのバレエ音楽『火の鳥』。
原田さんのダイナミックな指揮は印象的でしたが、N響もそれに応えた熱演で、弦の美しく重厚な響き、木管の繊細な響き、金管の華麗な響き、そして打楽器のリズムが見事に融合。
ドラマチックな音の世界が展開され、圧巻のフィナーレで、火の鳥が目の前に舞い降りてきたように感じたのは、私だけではないかもしれません。
反田さんの演奏と、火の鳥。聴きごたえ十分で、音楽を心ゆくまで堪能したと、実感できるコンサートでした。